ロシア、外貨準備の一部をカナダドルで運用へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091126-00000356-reu-int


 11月25日、ロシア中銀が外貨準備の一部をカナダドルで運用へ。写真は100カナダドル札。トロントで2008年10月撮影(2009年 ロイター/Mark Blinch)

 [モスクワ 25日 ロイター] ロシア中銀は25日、外貨準備の多様化に向け、一部をカナダドルで運用する準備を進めていることを明らかにした。

 国際貿易における米ドルへの依存を減らす新たな動きも明らかになった。ロシア中銀当局者によると、ブラジルがロシアとの2国間貿易について、両国の通貨ルーブルおよびレアルによる決済に関心を示している

 ロシアは、世界3位の規模となる4000億ドル超の外貨準備について、米ドル依存の是正に向け構成通貨の分散化を徐々に進めていたが、中銀当局者が25日、「カナダドルによる運用に向け技術的な準備を進めている」と述べた

 主要中銀の外貨準備分散化に関する話は、ドル安基調の外為市場で、ドルを下押す格好の材料となった

 主要6通貨に対するドルの価値を示すドル指数は、2008年8月上旬以来の低水準をつけ、ユーロ/ドルは1.51ドル台に乗せた。カナダドルは対米ドルで1週間ぶり高値をつけた。

 ロシアの外貨準備は現在、米ドルが約47%、ユーロが約41%、ポンド約10%、円が約2%という構成になっている。

 かねてからロシア当局者は外貨準備分散化の意向を示していたが、流動性の制約という障害がある。ロシアはすでに、スイスフランで運用するメカニズムを構築しているが、市場の規模は大きくない

 ロシア中銀のウリュカエフ第1副総裁は9月、外貨準備に将来、カナダドルと豪ドルを加える可能性があると述べていた

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外貨準備分散に流動性の制約という障害があるというのは必要な取引に使えない通貨を持っていてもしょうがないと言う意味でしょうか。ともあれドルが84円を付けた日にぴったりの(?)ニュースでした。